レンタルサーバーとVPS・クラウドサーバーの「違い」とは?

サーバーに触れた経験が少ない方の中には「レンタルサーバー」と「VPS・クラウドサーバー」の違いがわかり難く、どのサーバーを契約すればいいのか迷っている人も多いのではないでしょうか。

WEBサービスを開発したい方には必要不可欠なのがサーバーに関する知識ですが、それぞれのサーバーの「違い」やどのサーバーを利用すればいいのかなどについてご説明をしていきたいと思います。

レンタルサーバーの特徴

「レンタルサーバー」は、初心者向けのサーバーレンタルサービスで、「WEBサーバーソフトウェア・データベース・プログラム言語の実行環境」があらかじめ用意されています。

そのため、「サーバー構築」などの複雑な作業を行うことなく、すぐにサーバーを利用することができます。

複雑なプログラミングを必要としない、

  • コーポレートサイト
  • ホビーサイト
  • 情報サイト
  • 店舗案内サイト

など、さまざまな用途で利用されています。

レンタルサーバーは、他の利用者の方と「サーバーマシンの領域」をシェアしているため、他の利用者のWEBサイトなどに大量のアクセスが集中すると、自分のWEBサイトへのアクセス速度が落ちたり、レスポンスが悪くなるなどの問題が発生する可能性もあります。

サーバーで利用できる「Java・PHP・Ruby・Python・Perl」などの「プログラム言語」も自由に選択することができず、サーバー事業者の提供しているものしか利用することができません。

しかし、WEBサイトを作り始めた初心者の方にはそれほど重要な要素では無く、これらの制限が問題となるのは、本格的な「WEBサービス」を展開する時などに限られます。

レンタルサーバー以外の「VPS・クラウドサーバー」はそもそも「サーバー構築・管理技術」が無いと利用することができないため、初心者の方には「レンタルサーバー」一択になるのではないでしょうか。

「サーバー運用・構築」や「サーバーセキュリティ」などの高度な知識が無くても、サービス事業者が必要な作業を行ってくれるため、初心者の方には利用しやすいサービスとなっています。

有名なサービスとして、

→「さくらのレンタルサーバ」

→「エックスサーバー」

→「お名前.comレンタルサーバー」

→「アマゾンレンタルサーバー(AWS)」

など、さまざまなものがありますが、サービス運営会社ごとにサポート品質であったり、アクセスの快適性が違ったりとさまざまな違いがあり、料金に関しても各社さまざまな様相ですが、あまり低価格なサーバーを選択すると、サーバーの稼働が安定しなかったり、サポートが悪いなど、問題が発生することもあるかもしれません。

VPS(Sirtual Private Server)の特徴

「VPS(Virtual Private Server)」は「仮想専用サーバー」と呼ばれ、一台のコンピューターにサーバーを複数稼働させ、それぞれのサーバーをユーザーが利用できるサービスです。

レンタルサーバーとの大きな違いは、「サーバーの管理権限」が付与されることです。

サーバーの内容を自由にカスタマイズすることができるため、利用したいWEBサーバー・DBサーバーを自由に選ぶことができます。

しかし、先述したように「サーバーの構築・管理・運用」スキルを身につけておく必要があるため、中級〜上級者向けのサービスとなっています。

こちらのサービスも基本的には複数のユーザーと1つの物理コンピュータを共用するため、他のユーザーの処理負荷の程度によって、自サービスが影響を受けるという側面もあります。

「レンタルサーバーに自分で使いたいソフトウェアが無い」という場合や、「サーバーの管理は自分で行なっていきたい」という方は、検討してみてはいかがでしょうか。

価格に関しては、「CPUコア数・メモリ容量・SSD/HDD容量」によってさまざまなプランが設定されているものも多く、月額1000円未満で使えるものから、数万円かかるものまで自由に選ぶことができるようになっています。

クラウドサーバーの特徴

「クラウド」とはコンピュータのネットワークを「クラウド(雲)」と捉えて、クラウドネットワーク内に設置されたサーバーのことを「クラウドサーバー」と呼んでいます。

「クラウドサーバー」は、「拡張性の高さ」が特徴で、「現在使っているサーバーのスペックが足りなくなってきた。」という時には、高性能なサーバーに簡単に替えることができるなど、「サーバー構成の自由度が高い」サーバーと言えるかもしれません。

もちろんクラウドサーバーにも「サーバー管理者権限」が付与されていますので、「サーバーも自由にカスタマイズできてサーバー構成も自由に拡張できる」というメリットがあります。

WEBサービスを開始したころは、アクセスも少なく、サーバーマシンのスペックはそれほど問題にならなかったけれど、WEBサービスの認知範囲が広がり、アクセスも増えてきて、サーバーマシンの負荷が高くなるということは、WEBサービスの成長に伴って必然的に発生していく問題です。

近年は改善されていきていますが、サーバースペックを上げるとなると、従来のVPSなどでは、データ移行が必要になったりと煩雑な作業に追われることになります。

一方クラウドサーバーでは、「サーバーコンソールでプラン変更+サーバーインスタンスの再起動」というシンプルな作業でサーバースペックを上げることもでき、VPSという比較して、作業量が減少するというメリットがあります。

クラウドサーバー

サーバー自体を増やしたい時にも、すぐにサーバーをスケールアウト(増設)することができるなど、と突発的なアクセス数の増大にも対応することができます。

しかし、コスト面ではレンタルサーバー・VPSと比較して高い価格帯に位置していて、本格的なWEBサービス運用用途で利用される機会が多いサービスと言えるのではないでしょうか。

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